『ホタル見に行かない?』
夕飯時にてるおが呟く
本当は遠出してホタルが沢山
見れる町まで行きたいところも
生憎私が仕事だったため
近場の穴場スポットへ
意外に地元民には知られて
いないけど、研究者なんかも
調査に訪れる所
街灯もなく真っ暗闇
てるおに手をひかれ少し
歩くと沼のほとりに到着
暗闇に目を凝らす
そうするとアチラコチラで
ポワ〜っと光っては消えしながら
飛び回るホタル
綺麗なのに何故だか儚い光
昔、ホタルは亡くなった人の
魂だと言う話を聞いたことがある
そんな思い込みもあって
儚く感じるのか
暫し光のショーを堪能し帰宅
お盆も近い
その頃行けば、去年虹の橋を
渡っていった愛犬の魂と逢える?
幽霊でもいいから
もう一度逢いたいと
そんなことを考えていた